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口頭

粒子線によるDNA損傷; 電場電離の影響

森林 健悟

no journal, , 

粒子線が生体内に入ると生体中の分子(主として水分子)を電離させ、電子を発生させ、その電子が他の分子と衝突してOH分子のようなラジカル分子を発生させる。この電子やラジカル分子とDNAとの相互作用により、DNA損傷を引き起こすと考えられている。今回は、その他の過程として粒子線との相互作用によって電離した分子が作りだす電場のDNA損傷の影響を検討した。標的を水分子として200keV/uのエネルギーの陽子線とヘリウム線を(10nm)$$^3$$の体積の立方体に照射させると陽子線、ヘリウム線の場合、それぞれ、約1nm,約0.3nmの間隔で水分子は電離することがわかった。電離した分子は、電荷を持ち、電場を形成する。その電場は、強くなると他の原子や分子を電離させる。そこで、形成された電場によって粒子線の軌道からどれくらい離れたところでDNAの塩基が電離するのか調べた。その結果、ほとんどすべての塩基が電離する距離は陽子線,ヘリウム線の場合、それぞれ、0.5nm, 1nm程度であることがわかった。これは、ヘリウム線の方が電離した分子の間隔が短いため、合成された電場が強くなるためである。また、束縛エネルギーの低いDNAの塩基の方が電離しやすいこともわかった。

口頭

磁気コンプトン散乱を利用したTbCo合金膜のスピン選択ヒステリシス測定

安居院 あかね; 松本 紗也加*; 櫻井 浩*; 本間 慧*; 辻 成希*; 櫻井 吉晴*; 伊藤 真義*

no journal, , 

磁気コンプトン散乱には磁性電子のスピンモーメントの成分が反映される。これを利用し、希土類-遷移金属Tb$$_43$$Co$$_57$$アモルファス膜において、その散乱強度の印可磁場依存性を利用して、スピン選択ヒステリシス・ループの測定した。その結果をマクロスコピックな磁性と関連を検討するため、SQUIDにより測定されたマクロスコピックな値と比較したので報告する。

口頭

時間分解型CARS法による固体内分子の振動コヒーレンスの研究

熊田 高之; Karavitis, M.*; Goldschleger, I.*; Apkarian, A.*

no journal, , 

時間分解型CARS法を用いて、固体クリプトン中に捕捉されたヨウ素分子の振動コヒーレンスの研究を行った。7Kにおいて最大200ps(1000周期)におよぶ振動コヒーレンスが観測された。デコヒーレンスの速度は温度に対しては指数関数的に、また振動量子数の1から2乗に比例して早くなった。解析から、デコヒーレンスは、分子振動が秤動運動を介して、ヨウ素分子近傍に局在した固体のフォノンとの相互作用により引き起こされることが判明した。

口頭

広帯域SXES装置の試作開発

寺内 正己*; 高橋 秀之*; 飯田 信雄*; 村野 孝訓*; 小池 雅人; 河内 哲哉; 今園 孝志; 小枝 勝*; 長野 哲也*; 笹井 浩行*; et al.

no journal, , 

これまで寺内らが開発してきた透過電子顕微鏡(TEM)用の軟X線発光分光装置(SXES)では、基本仕様で60$$sim$$1200eV、拡張仕様で60eVから2keVを超える程度までである。より広く材料への応用に対応するため、現在、測定領域の50$$sim$$3700eVへの拡張、検出系の再検討及び解析ソフトウェアまでも含めた、ナノスケール軟X線発光分光システムの開発(JST産学協同シーズイノベーション化事業)を行っている。新しく製作したSXESは透過型電子顕微鏡に搭載されており、背面照射型のCCD(ピクセルサイズ12$$mu$$m)、低エネルギー領域用としてMCP+前面照射型CCD(同24$$mu$$m)の2つの検出器が搭載されている。MCPは軟X線に対してのみ増幅作用があるので、ルミネッセンスの影響を小さく抑えるのに役立っている。測定エネルギー領域50$$sim$$3700eVは、4個の回折格子を用いてカバーする。現在50$$sim$$200eV領域対応の新型JS-50XL回折格子を用いており、Al-L発光のフェルミ端の形状から得たエネルギー分解は0.3eVであった。また、金属Li, LiFなどからのLi-K発光の測定が確認できており、Li-K発光のMCP+CCD検出器での測定では、ピーク高エネルギー側のフェルミ端による鋭い強度変化の形状はエネルギー分解に相当し、0.3eVであった。

口頭

Site selective adsorption of atomic deuterium on BN thin film

Koswattage, K.; 下山 巖; 関口 哲弘; 馬場 祐治; 中川 和道*

no journal, , 

窒化ホウ素(BN)は炭素同様ナノチューブ構造をとることと、炭素材料よりも大きな水素との相互作用により水素吸蔵材料として注目されている。近年、原子状水素の化学吸着を用いた室温での水素吸蔵がカーボンナノチューブに対して提案されており、この手法はBNナノチューブについても有効な興味深いものであるが、試料合成の難しさからBNナノ材料と水素との相互作用に関する実験的な研究は十分に行われていない。そこで本研究では直径無限大のナノチューブのモデル系としてBN薄膜を用い、原子状重水素との相互作用をX線吸収分光法(NEXAFS)により調べた。実験はKEKの放射光施設で行った。800$$^{circ}$$Cに加熱したNi(111)清浄表面にボラジンガスを曝露してBN薄膜を形成し、Wフィラメントで解離させた原子状重水素との反応前後におけるNEXAFSスペクトルを測定した。その結果、B吸収端では重水素との反応後面直成分の軌道ベクトルを持つ準位に大きな変化が生じたのに対し、N吸収端ではほとんど変化を示さなかった。われわれはこの結果を密度汎関数計算により解析し、BN材料のBサイトへの原子状水素の選択的吸着を明らかにした。

口頭

カゴメ格子反強磁性体の磁化ランプとXXZ異方性

坂井 徹; 中野 博生*; 礒田 誠*; 奥西 巧一*

no journal, , 

これまでの研究で、S=1/2カゴメ格子反強磁性体の磁化過程において、飽和磁化の3分の1に現れる磁化曲線の異常は、プラトーではなくてランプと呼ぶべき新しい現象であることを示したが、この磁化曲線の異常がXXZ異方性によりどのように変化するかを理論的に調べた結果を報告する。この研究の結果、XXZ異方性をイジング側からXY側に変えるとき、ある臨界点で量子相転移が起こり、磁化プラトーが消失することがわかった。

口頭

CeRu$$_{2}$$Al$$_{10}$$$$mu$$SR

神戸 振作; 中堂 博之; 徳永 陽; 小山 岳秀*; 酒井 宏典; 伊藤 孝; 二宮 和彦; 髭本 亘; 西岡 孝*; 竹坂 友章*; et al.

no journal, , 

斜方晶(Cmcm)CeRu$$_{2}$$Al$$_{10}$$の零磁場$$mu$$SR測定を多結晶試料について行った。相転移温度(27K)以下で、明瞭に内部磁場を観測した。したがって、この相転移は少なくとも磁気転移である。ミュオンは最近接Ce原子の中間点付近に止まると考えられるので、小さい内部磁場は、反強磁性秩序によるキャンセルの結果とも考えられる。実際、最近の中性子散乱は、キャンセルする反強磁性秩序を確認している。ただ、格子の歪みによる超周期構造も報告されており、転移は磁気+構造相転移かと推測される。当日は秩序状態について議論する。

口頭

強レーザー場中NOの非断熱回転励起と角度依存イオン化のコヒーレント相関ダイナミクス

板倉 隆二; 長谷川 宗良*; 黒崎 譲; 横山 淳; 大島 康裕*

no journal, , 

強レーザー場中の分子は、非断熱回転励起とイオン化を同時に起こす。イオン化には配向角度依存性があり、イオン化によって中性分子の回転波束は変形する。本研究は、フェムト秒強レーザーパルス照射後のNO分子の回転状態分布を測定するとともに、時間依存シュレーディンガー方程式を解くことによってイオン化と回転励起の相関を議論する。

口頭

銀テープターゲットによる高繰り返しX線レーザー発生

錦野 将元; 越智 義浩; 長谷川 登; 河内 哲哉; 大場 俊幸; 海堀 岳史; 永島 圭介

no journal, , 

X線レーザー開発研究は高品質化(高コヒーレント化)研究とともに、小型化・高繰り返し化研究が進められている。原子力機構では、0.1Hz繰り返しX線レーザー励起レーザーTOPAZの開発に併せて高繰り返しX線レーザー発生用のターゲットシステムの開発を行った。高繰り返しX線レーザー発生用のターゲットとして、これまでX線レーザーを発生させることができなかったテープターゲットにおいて、テープの上下方向から張力をかけることによりレーザー照射面での平面一様性を向上させて、X線レーザー発生が可能になった。2台のテープターゲット装置を用いてダブルターゲット方式のX線レーザー発生実験を行った結果、銀コート固体ターゲットと比較して出力や指向性ビーム発散角が同程度であり、また、ビーム水平方向のポインティング安定性が向上した。これらの結果について講演を行う。

口頭

高速炉用燃料タグガス分析のためのレーザー光学系の改良

岩田 圭弘; 伊藤 主税; 青山 卓史

no journal, , 

高速炉の破損燃料位置検出(FFDL)システムへの適用に向けて、レーザー共鳴イオン化質量分析法(RIMS)を用いたAr中の極微量Kr, Xe同位体分析の研究を行っている。FFDLへの適用にはAr中に濃度ppt程度含まれるKr, Xe同位体比を数%以下の分析誤差で測定する必要があるが、現状はレーザー照射時間1024秒(10240パルス)の条件でKr, Xeともに10%程度であり、統計誤差が主要因である。分析精度の向上を目的として、以下に示すレーザー光学系の改良による共鳴イオン化効率の向上を検討している。光学系の改良では、(1)エネルギー源であるYAGレーザーの有効活用、及び(2)紫外光の往復利用の2点に着目する。(1)では励起状態からのイオン化にYAGレーザー光を合わせて利用し、またKr用のレーザーシステムでは和周波発生にパターンの均一なYAGレーザー光を用いることで波長変換効率の改善を図る。(2)では凹面ミラーにより紫外光を反射して再利用することで光子数を増やす。発表では、これらの改良に関する現状を報告する。

口頭

反射高速陽電子回折によるアルカリ金属吸着Si(111)-$$sqrt{3}timessqrt{3}$$-B表面の相転移の研究

深谷 有喜; 河裾 厚男

no journal, , 

Si(111)-$$sqrt{3}timessqrt{3}$$-B表面に1/3原子層のK原子を吸着させたK/Si(111)-$$sqrt{3}timessqrt{3}$$-B表面は、モット絶縁体表面として知られている。最近、この表面を270K以下に冷却すると、$$sqrt{3}timessqrt{3}$$構造から$$2sqrt{3}times2sqrt{3}$$構造へ相転移することが見いだされ、モット絶縁体表面とは異なった絶縁体表面である可能性が報告された。K/Si(111)-$$sqrt{3}timessqrt{3}$$-B表面の電子状態は詳細に調べられているが、その原子配置は実験的に決定されていない。本研究では、反射高速陽電子回折(RHEPD)を用いて、室温と低温におけるK/Si(111)-B表面からのRHEPD強度のロッキング曲線を測定し、動力学的回折理論に基づく強度解析から、$$sqrt{3}timessqrt{3}$$構造と$$2sqrt{3}times2sqrt{3}$$構造の原子配置について調べた。288KにおけるK/Si(111)-$$sqrt{3}timessqrt{3}$$-B表面からのRHEPDロッキング曲線(一波条件)には、全反射領域の1.4$$^{circ}$$付近にK原子吸着によるディップ構造と低角側にシフトした111と222ブラッグ反射ピークが観測された。第一原理計算により求められた最安定構造であるK原子がH$$_{3}$$サイトに吸着した構造モデルを用いた計算結果と比較すると、実験で観測された低角側のピーク構造を再現できることがわかった。講演では、270K以下の$$2sqrt{3}times2sqrt{3}$$構造からのロッキング曲線の測定結果と相転移による原子変位についても報告する。

口頭

スピン偏極陽電子と磁性電子の対消滅過程

河裾 厚男; 前川 雅樹; 薮内 敦; 深谷 有喜; 望月 出海

no journal, , 

$$^{68}$$Geから放出される高スピン偏極陽電子を用いて、磁場中でのFe, Co, Niの陽電子消滅測定を行った。その結果、消滅$$gamma$$線ドップラー拡がりスペクトル(電子運動量分布)の磁場反転非対称性が観測された。これは、磁性電子と陽電子消滅過程に起因する。この結果を踏まえて、スピン偏極陽電子の磁性電子研究における可能性について検討する。

口頭

反射高速陽電子回折によるPt/Ge(001)表面の一次元原子鎖の構造解析

望月 出海; 深谷 有喜; 河裾 厚男

no journal, , 

Ge(001)面に1/4原子層のPtを吸着させると、単原子幅の一次元金属的原子鎖構造が形成する。この原子鎖における金属-絶縁体転移や擬一次元的な電子物性の解明が求められる一方で、原子配置についても議論されている。最近の第一原理計算の結果は、これまでPtダイマー列と考えられていた原子鎖がGeダイマー列であることを示唆しているが、未だ結論されていない。本研究では、最表面構造に敏感な反射高速陽電子回折(RHEPD)を用いて、Pt/Ge(001)表面のRHEPD強度のロッキング曲線を測定し、動力学的回折理論に基づいた一次元原子鎖の構造解析を行った。Pt/Ge(001)表面から得られたRHEPDロッキング曲線は、従来のPtダイマー列モデル(HD Model)を想定した動力学的計算とは一致しなかった。これに対してGeダイマー列モデル(TDC Model)は、ロッキング曲線をおおむね再現することができた。今後、原子位置やデバイ温度などのパラメータを最適化する必要があるものの、RHEPDによる結果はPt/Ge(001)表面の一次元原子鎖がGeダイマーで構成されていることを示している。

口頭

ナノ液体金属流体の成立とその性質

伊丹 俊夫; 荒 邦章; 斉藤 淳一; 西村 正弘

no journal, , 

液体ナトリウムに溶解度を持たないチタンをナノ微粒子状態で懸濁させた人工液体を作成し、そのいろいろな性質を明らかにしている。本報告は、それらの紹介、及び、なぜこのような人工液体が成立しうるかについて議論する。さらに、この人工液体の物性(表面張力,粘性)の特徴について理論的説明を加える。

口頭

高スピン偏極陽電子源の開発とスピン偏極率評価

前川 雅樹; 河裾 厚男; 深谷 有喜; 薮内 敦

no journal, , 

スピン偏極陽電子を用いた陽電子消滅法で高精度な余剰スピン検出を可能とするため、高い偏極率と強度を持つ陽電子放出核種として$$^{68}$$Geの生成を行っている。理論上の最大のスピン偏極率は94%であり、生成には高エネルギープロトンビームによる$$^{69}$$Ga(p,2n)$$^{68}$$Ge反応を用いる。ターゲットには同位体分離した金属状$$^{69}$$Gaを用いた場合、生成線源量は数値計算により予測された量の11%程度となった。石英の陽電子消滅パラメータの磁場依存性よりスピン偏極率を測定したところおよそ80%となり、高いスピン偏極度が確認された。生成線源量が予想より少なかった原因としてターゲットの融解が考えられたため、高融点のGaNをターゲットとして用いたところ、生成効率は30%程度まで向上した。しかし理論予測値に達するものではなかったため、現在、照射条件やターゲット構造の改善などを検討している。

口頭

5d遷移金属酸化物の複素軌道状態と多極子状態

大西 弘明

no journal, , 

Ir化合物などの5$$d$$遷移金属酸化物のスピン軌道状態が多極子の観点からどのように理解されるのかを明らかにするために、スピン軌道相互作用を含む二次元正方格子$$t_{rm 2g}$$軌道縮退ハバード模型を取り上げる。電子数はサイトあたり5個(Ir$$^{4+}$$の低スピン状態)とし、少数サイト系の基底状態を厳密対角化によって数値的に解析した。講演では、軌道相関関数や多極子相関関数の詳細な解析結果を示し、スピン軌道相互作用及びクーロン相互作用を変化させた場合の相図を議論する。

口頭

一次元強相関電子系接合における波束ダイナミクス

大西 弘明; Dagotto, E.*

no journal, , 

一次元拡張ハバード模型のハーフフィリングでの輸送現象について、波束の実時間ダイナミクスという観点から、時間依存DMRGを用いて解析した結果を報告する。相互作用のない金属領域と相互作用のある領域を接続した接合系を考え、金属/絶縁体接合や金属/超伝導接合における波束の時間発展を解析して、接合界面での透過・反射現象を調べた。一次元拡張ハバード模型の基底状態は、サイト内クーロン相互作用と隣接サイト間クーロン相互作用によってさまざまな状態を取るが、それに応じて輸送現象も特徴的なものが観られることを示す。

口頭

パイロクロア型ニオブ酸化物におけるX線吸収スペクトルと強誘電性

奈良 晋太郎*; 鳥越 秀平*; 花咲 徳亮*; 野上 由夫*; 松村 大樹; 吉井 賢資; 米田 安宏; 西畑 保雄

no journal, , 

パイロクロア型ニオブ酸化物YCaNb$$_{2}$$O$$_{7}$$及びNdCaNb$$_{2}$$O$$_{7}$$の性質を調べた。SPring-8の放射光を用いたXANES測定及び熱重量分析から、これらの物質はNbの平均価数が4.5+であると決定した。この原子価は、Nbサイトに電荷のフラストレーションが存在することを意味する。また、放射光EXAFS測定からは、Nbの原子が中心対称を失った位置に存在することが示唆された。これまでの研究から、これらの物質では、Nbサイトの磁化の消失・大きな熱電効果や強誘電性といった特異な物性が見いだされているが、以上の放射光測定の結果から、これら物性の起源について議論する。

口頭

酸化窒素に捕獲された負ミュオンの初期状態

二宮 和彦; 伊藤 孝; 髭本 亘; 喜多 真琴*; 篠原 厚*; 長友 傑*; 久保 謙哉*; Strasser, P.*; 河村 成肇*; 下村 浩一郎*; et al.

no journal, , 

負ミュオンが物質中に停止すると、ミュオンは原子核のクーロン場へととらわれてその周りに原子軌道を作り、ミュオン原子を形成する。ミュオン原子形成過程において、ミュオンを捕獲する原子の置かれている環境によってミュオンの捕獲のされ方が異なるということが知られている(分子効果)。一方で分子のどのような性質が分子効果のものになっているのかについてはほとんどわかっていない。本研究では、ミュオン原子形成における分子効果の詳細を明らかにするために、非常に簡単な分子である酸化窒素類(NO, NO$$_{2}$$, N$$_{2}$$O)に対する系統的なミュオンの照射を行った。これらの酸化窒素に対するミュオン捕獲現象を観察し、そのそれぞれの捕獲現象,ミュオンを捕獲する分子の構造や電子状態の違いを比較することで、ミュオン捕獲における分子効果について議論する。

口頭

YbFe$$_{2-x}$$Mn$$_{x}$$O$$_{4}$$の電荷秩序構造と磁気・誘電特性,2

松本 圭祐*; 星山 卓也*; 大石 大輔*; 赤浜 裕士*; 吉井 賢資; 狩野 旬*; 花咲 徳亮*; 神戸 高志*; 池田 直*; 森 茂生*

no journal, , 

われわれのグループが発見した新規強誘電体RFe$$_{2}$$O$$_{4}$$(R:希土類元素)の性質を詳しく調べる目的で、FeサイトをMnに置換したYbFe$$_{2-x}$$Mn$$_{x}$$O$$_{4}$$を合成し、物性を調べた。電子線回折実験を行ったところ、x=0のYbFe$$_{2}$$O$$_{4}$$では室温でab面内3倍周期の鉄電荷秩序構造が観測された。これはこの系の強誘電性の起源となるものである。しかし、x=0.1の試料では、長距離の鉄電荷秩序は消失し、代わりに短距離秩序を示す散漫散乱パターンが観測された。すなわち、5%のMn少量置換により、長距離秩序構造が壊されることがわかった。講演では、この系の磁気・誘電特性と局所構造の相関及び詳細について報告する予定である。

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